e−たわごと No.038

投稿日 2003/06/01  姓名考 その2
寄稿者 八柳修之

 地名も名字の由来ともなっているので、地名からのアプローチも名字の起源を知る手がかりとなる。地名の由来などを調べるには、吉田東伍著の「大日本地名辞書」(富山房)、「日本地名辞典」(角川書店)がある。いずれも大きな町の図書館には必ず置いてある。
 先の袰岩さん、「大日本地名辞書」を捲ると、下閉伊郡岩泉村小本川流域にかって袰綿村、袰野村があったことが判る。
 金田一京助は北東北に広くアイヌ語地名が分布すると述べているが、「ホロ」は札幌(乾いた広い土地)のごとく「大きい」という意味なそうだ。小本川流域に大きな岩があったのであろうか。
 わが同級生の工藤雅樹先生は古代蝦夷の文化の泰斗でもあるから、同級会でそんな話を聞くのも面白いかもしれない。

田屋氏
 田屋とは出作の期間中、居住用に建てられた小屋のことであるが、盛岡では木津屋の田屋のごとく別荘のことも田屋と呼んでいた。
 前掲の「日本地名辞典」によると、「久慈川下流に田屋という地名があった。江戸期に八戸藩の田屋があったことから地名になったという」
 一方、前掲の「姓氏家名大辞典」によると、田屋姓は「紀伊(忌部氏族)多草郡田屋より起こる」とある。
 田屋さんのお家は本町でレストランを経営していたが、久慈から来たのか、それとも上方から京町と呼ばれた本町にやって来たのであろうか。

及川氏
 及川氏は岩手県に多い名字である。「陸中(出自未詳)、相模国愛甲郡及川邑、岩代国河沼郡(会津郡)笈川邑等がある。陸前・陸中にこの氏が多く、清和源氏源三位頼政の後裔といっている」
 「オーイ、及川サーン、オ元気デスカー」

一戸氏
 青森、岩手県北には一戸から九戸までの地名がある。それぞれ何県にあるのか言えますか。あなたの郷土度をテストする材料になります。
「陸奥(清和源氏、南部氏族)二戸郡一戸より出た。南部氏系図に光行行朝(一戸祖)と見ゆ」

本堂氏
「羽後(清和源氏・和賀氏族)山本郡(今仙北郡)本堂より起こる。和賀氏の庶流と云う。家譜あり」

糠塚氏
「岩代(出自未詳)会津郡糠塚より出たものであろう。義相という者を祖とする。家紋四臺桐、石畳」

榊氏
「越後頚城郡の名族、越後造市入命の後裔ほか岩代の氏、大友氏族の氏、常陸の氏等いずれも名族」
 
右京氏
 ウォークの仲間に朱雀さんという京都出身の人がいる。朱雀大路の西側を右京といい、右京職が管轄した地域だが姓氏家系大辞典にあると思ったがなかった。
 右京さんのお家は学校に一番近かったですね。
余談ながら、下京区に八ッ柳町という町名を見つけたが、もとより私の名字とは関係ない。

竹生氏
 竹生さんは中2のとき千葉に転校しましたね。
琵琶湖に竹生島(ちくぶしま)という島があるが、竹生(たけお)氏は「甲斐(西文氏族か)、駿河(称大江氏族)」とある。

 以上、珍しいお名前の方についての調査結果です。姓名の起源を探究するのは、誰にでもできる謎解き、永遠のロマンでもある。なお、「柳田国男の地名の研究」という本は面白い。角川文庫からも出版されている。完
6・1 八柳 修之

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