e−たわごと No.135

投稿日 2005/03/30  (続)キルギス キルギス、日本人のルーツか?
寄稿者 八柳修之


 
日本にはあまり馴染みのない国、キルギス、政変が起こり新聞を賑わすこととなった。15年も続いたアカエフ政権、大統領とその支持基盤に富が集中し、腐敗したことが原因で崩壊したのだった。こういった国では、政権が倒れると、関係者は総入れ替えである。はたして、田口さんがお世話した留学生、在日キルギス大使館経済担当官のアサノフ氏は、今後どうなるのであろうか。
キルギスと日本との懸け橋になるといっていた、アサノフ氏の夢は遠くなってしまったことであろう。

田口さんや新聞報道によると、キルギスの人々に接すると、日本人は親しみやすさを感じるという。北アジアに祖を持ち、顔が日本人にそっくりだからだ。
日本人のルーツは、その北アジア、もっと地域を絞ることはできないであろうか、興味のある知的探求話である。

折りしも「日本人のルーツ 探索マップ」(道方しのぶ、平凡社新書)が発刊されていたので、買い求めた。道方は日本人のルーツの候補地として12箇所あげ、それぞれの候補地を検証している。しかし、ここだよと、特定の地域を挙げてはいない。考古学や人類学的アプローチには限界があるからである。

日本人のルーツを血液型遺伝学から解明しようという学者がいる。松本秀雄(元大阪医科大学長、国際法医血液遺伝学会長 NHKブックス652 「日本人は何処から来たか」)である。松本は、
Gm型の血液型(注)で見ると日本人は南方系の遺伝子は比較的少なく、北方系でバイカル湖周辺から来た可能性が最も強いという。

松本は日本人のルーツについて次のように述べている。人類は100万年くらい前にアラビア半島経由でアフリカを脱し、一部は白人種となり、東へ向かって蒙古人種となった。蒙古人種の一部は海岸沿いに東南アジアから中国へ入って南方型に、また一部は中央アジアを通ってバイカル湖付近に定着して北方型になった。蒙古系の標準遺伝子頻度が最も高い値を示しているのが、バイカル湖の北側に住むブリヤートであることから、日本人のルーツはバイカル湖付近ではないか。ブリヤートには現在約35万人の人が住んでいて、遺伝子頻度も日本人に非常に似通っていることを血液検査の結果で解明した。
そして、最も古く日本に住んだ、原日本人については、遺伝子頻度からみると、北方系の特徴である遺伝子の高いアイヌや宮古島の人たちで、そこに朝鮮半島経由で入り込んで来たのが現在の日本人となり、原日本人だったアイヌや宮古島の人たちは日本の南北端に残ったという。この松本説が最も説得力があった。最近、血液型で性格、配偶者との相性や運命まで決まるかのようにいわれているが、度が過ぎたお遊びである。
(3・30 八柳)

(注)
Gm型の血液型
血清型の血液型の一つ。からだの中に異物が入り込んだ場合、これを排除しようとする免疫反応が働くが、異物を排除する役目を果たすのが抗体、あるいは免疫グロブリンという血清タンパク。免疫グロブリンには5種類あり、量的に最も多い主要な抗体であるガンマ・グロブリンの持つ遺伝形質を
Gm型という。

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