e−たわごと No.206

投稿日 2006/04/21  放送と話し言葉
寄稿者 竹生健二

高松の池の近く、上田にNHK盛岡放送局があった (今でもあるのだろうか)。附属小学校の生徒が何かをテーマに放送することになった。何を主題にしたのか全く覚えてないが、四人くらいが選ばれて出演した。勿論録音があるわけではないから全て本番で、ただしそのために何度かリハーサルがあった。司会者がいて、各人が何かを「代わり番こ」に話すという進行だった。放送室は重厚な造りで窓はなく、四方の壁は全て厚い毛布のようなカーテンで覆われていた。

放送では当然標準語の話し言葉が使われるのだが、当時は授業を一歩離れると女子生徒ですら盛岡弁丸出しだったし、学校の国語の授業でも読本の朗読をするときは、特に男子生徒は「かぎ括弧」の中の話し言葉でさえ全く棒読みだった。したがって自然に話すように話せといわれても、それがうまく出来なかった。
そのころの学年になると、女子生徒ではこれを大変上手に表現する生徒が出てきて感心したものだ。私の記憶では、吉丸槙子ちゃんがその筆頭だった。例えば「わー、素敵!」とか、「いやはや全く困ったもんだ」など、丁度俳優のオーデションでやらされるような表現を見事にこなしていた。男子生徒としては、多分にきまりが悪かったためだろう。そんな連中から菊池貞武君のような名話者が出るとは誰が思っただろうか。

放送と言えば、NHK全国学校音楽コンクールを思い出す。課題曲と随意曲の二曲を混声二部合唱で歌うのだが、音程よりもやはり発音が正しくできないために野崎先生にはずいぶん絞られた。コンクールの本番は、おそらく放送局で歌ったのではないか。中学校三年生の時は転校が決まっていたし、変声期にも入っていたので、練習からは開放された。

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