e−たわごと No.275

投稿日 2006/07/05  インフレ下の生活策(1)
寄稿者 八柳修之

南米では月間インフレ率が30%を超えるとハイパーインフレである。
月間30%のインフレが続くと、算術的には物価は1年後に23倍になる。こういうインフレ下で庶民はどう生き抜くか。

1.給料を貰ったらドルを買え
給料を貰ったら、とにかく必要なものだけ買って後はドルを買うことである。その給料は前月のインフレ率をベースとして毎月調整される。給料は大体どこの会社でも小切手払いであるから、従業員は給料日に銀行で換金しなければならぬ。20日とか、25日、給料日の銀行の窓口は長蛇の列となる。
雇用主は従業員が換金のために並ぶ時間、ひどいときには丸半日も黙認せざるを得ない。おまけに銀行としては利益のない仕事であるからアテンドも悪いし、用意した現金が底をつくことすらある。

こうインフレが続くと、1日から給料日までの間のインフレは当月受け取る給料には反映されないため、従業員は給料日を早めるよう要求するようになる。
私のオフィスでは給料日を当初20日としていたが15日に現金払いとしたが不満は残った。そして、ついには各社とも当月の予想インフレ率を前月並とし翌月調整する方法に替えた。しかし、この方法も1回限りしか効果がない。
雇用主としてはこれ以上譲れない。
 
 
定期預金は7日単位である。ペソ預金は金利が高いが、インフレ率を上回ることは絶対ない。ドル預金もあるが、銀行はドル払いをいつ停止するか分からないからドルのタンス預金(こちらではコルチョンという。コルチョンとはベッドのマットのこと)の方が安全である。
ヤミドルを買うことは違法であるが、そんなことを守る人はいない。一般庶民はどこでカンビオ(両替)してドルを買えばよいかを知っている。新聞にも堂々と昨日のヤミレートが掲載され、さらにインフレをエスカレートさせる。
とにかくドル紙幣が幅を利かす。
写真はBNA(アルゼンチン国立銀行 中銀ではない)
(続く)

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