e−たわごと No.281

投稿日 2006/07/09  ブエノスアイレス3時間案内(2)
寄稿者 八柳修之
 
五月広場にあるカサ・ロサーダ カビルド(殖民地時代の市議会)
 
ブエノスアイレス市街は、ラプラタ河の南西岸を基点に扇形のように広がっている。その要に当る部分に大統領政庁があり、その前の広場がプラサデマジョ(五月広場)である。大統領政庁はカサ・ロサーダと呼ばれている。ホワイトハウスならぬピンクハウスという意味で、建物の色がバラ色をしている。
昔、二大政党の赤党と白党が死闘を繰り返すほどの政争後、両党がついに手を握り連立政権を樹立、そこで建物も赤と白を混ぜ合わせて塗り、今日の色になったと言われる。
政庁の入口にはいつもきらびやかな制服を着たあどけない少年の衛兵が立っている。この衛兵は家柄もよくエリート中のエリートであるという。

五月広場を取り巻く建物はいずれも由緒あるものばかりである。カサ・ロサーダの向い側にあるのが、カビルド(市議会)と言われる植民地時代の政庁で、今では博物館となっている。古い絵によると、この建物はラプラタ河岸に面したもっと大きなものであったが、道路拡幅のために両側が切り取られ小さくなったことが分かる。
その横には独立の父であるサン・マルティン将軍の遺体が安置されているカテドラル、かつては劇場であったナシオン銀行や経済省などがある。

五月広場は、いつも田舎からのお上りさんと、ベンチで新聞や本を読んだり、所在もなくのんびりと過ごしている老人で満ち溢れている。実際、この街にはプラサと呼ばれる百メートル四方の広場があちこちにあり、あてもなく時間を過ごしている人が多いことに気が付く。曰く、社会保障が確立している、石の家に住んでいるから日向のある外で過ごす、孤独であるから人との接触を求める、失業者が多いなど色々説明されているが、すべて正解であろう。 (続く)

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