e−たわごと No.283

投稿日 2006/07/12  ブエノスアイレス3時間案内(3)
寄稿者 八柳修之
 

(国会議事堂、7月に撮影しているから冬である)
カサ・ロサーダと向き合ったところに国会議事堂がある。この間を結ぶ通りをアベニーダ・デ・マジョ(五月通り)と言い、西側には古典的な重厚な感じのする石造りの10階建てくらいの建物が軒を連ねる。
ブエノスアイレスには、ヨーロッパ風のどことなく落ち着いた個性のある建物が多い。
かつて世界の食糧庫としてもたらされた富によって、数多くの建物が建てられた。そして南半球最高の文化都市と言われ、南米のパリと喩えられた。最近ではパリに比べて有色人種がいないから、昔のパリのごとく感じられるのだと指摘する人もいる。事実、5年以上もの滞在中、黒い人を見たことは稀であった。
ラプラタ河に平行して走るパセオコロン通りを北東に5キロほど行くと、右手にブエノスアイレス大学法学部の白亜の殿堂が見える。法学部を卒業すれば、みなドクトール、弁護士の資格を持つ。しかし、入学は容易でも卒業できる人は少ない。
法学部の前にあるレンガ色の建物が国立美術館である。ちょっと覗いて観ると、ルーベンス、グレコ、レンブラント、ゴヤ、ドガ、ゴーギャン、マネ、そして藤田嗣治など意外に良い絵を観ることができる。
美術館のあたりからパレルモ公園である。この公園は面積が広いということでは世界的に有名なそうだ。春ならば薄紫色の花をつけるハカランダの街路樹が延々と続いている。

この30メートルの通り、リべルタドールの左側はバリオノルテと言われる高級住宅街で、やがてベルグラーノ高級住宅街へと続く。ここに住む人たちの多くは、冬になると一家そろって真夏の太陽を求めてヨーロッパ旅行に出かけたり、夏になるとマルデルプラタやウルグアイのプンタデルエステ、内陸のコルドバの高原、南米にスイスと呼ばれるバリローチェの別荘へ移り住む人々なのである。
パレルモ公園には、動物園、植物園はもとより国内線が発着する空港、パブリックのゴルフ場、競馬場、ポロの競技場、プロサッカーの人気チーム、リーベルのホームグランドのサッカー場、日本が寄贈した日本庭園もある広さ400ヘクタールという広大な公園である。ここはかつて、独裁者であったロサス将軍の邸宅であった。土曜日曜ともなると、別荘やクラブへ行けない人々の憩いの場となる。
(この項完)
パレルモ公園内のテニスコートとゴルフ場

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