e−たわごと No.288

投稿日 2006/07/18  日本百名山(38)
寄稿者 竹生健二

白馬岳 2,932m (2003年)
 
だいぶ前から家内は新聞に掲載される白馬岳別荘地の広告を見て、一度行ってみたいと漏らしていた。家内が見たその広告は、八方尾根に近い別荘地にあるホテルから見た白馬連山か、八方池の水面に逆さに写った白馬岳の写真だった。しかし私としては、そこまで行くならば白馬岳に登ってみたかった。けれども家内は山小屋には泊まれないと言い、登るために宿泊が必要ならば、麓のホテルに泊りたいと。これでは登山計画はできない。ホテル並とはいかないが、立派な小屋があるからと宥めて、やっと同行に賛同してもらった。
9月27日の土曜日に出かけた。5:30に起床し、軽い朝食をとって6:15に出立。調布から中央高速道路に入り、双葉のサービスエリアで食事。すっかり晴れてくる。豊科に9:45着。ここから一般道。高瀬川沿いに大町経由白馬に11:00着。猿倉の駐車場に11:30着。登山届を出して、11:50からゆっくり白馬尻小屋へ向けて登る。標高1,560 mの白馬尻小屋に13:15着。ここは積雪が春先でも7mくらいになるので、今年は10月14日に小屋を閉め、例年の如く来春まで小屋を解体して置くのだという。頂上方面はガス。何もすることが無く、小屋の中でじっとしていると結構寒い。200人収容という小屋に我々のほか、男三人で計5人。夕食あと、広い小屋の隅でストーブを焚いてくれる。消灯21:00。
翌28日は夜中にトイレに起きると小雨だったが、4時ころに外で人の話し声が聞こえる。暗いうちに白馬尻から登ってきて、これから山頂を目指すようだ。起きると、先程の雨の雫が軒から落ちているが、次第にすっかり晴れてくる。5:30朝食、6:40出発。「大雪渓」はこの時期ではもうだいぶ消えているので、かなり先まで崩れかかっている雪渓を避けて、左側の土の斜面を歩く。この道は雪渓が下まで続いている夏の間は不要のためか、整備が良くなく、結構歩きにくい。歩けるほどしっかりした雪渓の下の端に8時に着く。アイゼンを着けてゆっくり雪渓を登る。アイゼンは北岳で使用して以来だ。あのときは氷がカチンカチンだったが、今日はシャーベット状だ。雪渓に入ると急に気温が下がる。8:45に雪渓の上端。ここから先はアイゼンを解いて登ると、暫らくして急坂にかかる。気がつかなかったが、急坂の手前が「葱平 (ねぶかっぴら)」だったようだ。すこしずつガスが出たり消えたり。10:05に食事休憩。10:30に砂防工事現場に到着。重機を使った大掛かりな工事で、赤い大きな石のまわりに石を積んでいる。11:30に避難小屋。11:45に水場。12時に2,553 mの看板のあるところで小休止。12:15発。そのうちやっと村営の山頂小屋が見えてくる。小屋の直下で一瞬ガスが晴れて杓子岳 (2,812m) の全容が見えるが、すぐまたガスの中。標高2,730 mの村営小屋に13時に到着。山頂白馬山荘に13:45着。泊り客が少ないので、個室をもらう。これで家内も他人に気兼ねしないでゆっくり休める。洒落たレストラン(何と隅にピアノが置いてある)でホットココアで乾杯。荷物を部屋に置いて14:15に山頂へ。一面のガス。頂上14:45着。時々ガスが切れる。三国境が見える。日が差してくるが眺望はダメ。その代わりブロッケン現象を見ることができた。15:25に下山開始。15:45に山荘着。早速家内は布団を敷いて横になる。薄い雲を透かして日光がさんさんと部屋に入ってくるが、周囲は雲で眺望はきかない。夕食は18時。談話室のストーブの周りで暖まったあと、写真集などを部屋へ持ち込んで見ようと思ったが、じきに眠くなる。
翌29日は起きると一面のガス。6:00に朝食。小雨なので、7:15に雨具をつけて下山開始。一緒に降りる人は殆んどいない。こんなガスの中でも杓子へ行ったり、大池にまわったり、さらに八方へ行く人もいる。ガスの中 時々小雨。工事現場に9:15着。雪渓の上端に10:35着。すこしずつ晴れてくる。雨具を脱ぐ。食事休憩。アイゼン装着。10:55発、雪渓の下端11:15。ここからが登りの時以上に危険。家内は足が がくがくしだしたので、狭い急な下り坂で切り立ったところだと、立って歩けず、いざって行く以外にない。それでも白馬尻小屋に12:55に到着。小屋に着くと急にすっきりと晴れてくる。コーヒーで乾杯。小屋発13:20、家内の歩きは登りよりもペースが落ちる。猿倉の駐車場に14:40に着く。着替えをして14:50発。車を出すと同時くらいに雨になる。白馬の町に出る手前に無人のお風呂があったので、ここでゆっくり入浴して休む。そのあと大町くらいまでは強い雨。豊科で晴れる。遠くに美ヶ原がくっきり。諏訪のサービスエリアで夕食。テラスからは丁度八ヶ岳に夕日があたって赤く見える。編笠、権現、阿弥陀、主峰の赤岳、横岳、硫黄岳、天狗岳、さらに北横と蓼科の頭が全部はっきりと見える。調布経由我が家20:40着。私の日本百名山の33座目となった。
 

大雪渓
 

白馬山頂
 

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