e−たわごと No.311

投稿日 2006/08/14  亜国見聞録―6 身なりで人を判断する
寄稿者 八柳修之

日本では、人は見かけによらぬものという諺や、ぼろは着てても心は錦という歌もあるが、ここではきちっとした身だしなみが大切である。
アルゼンチン人はお洒落であるという人もいるが、着るものに気をつかう。
身なりで人を判断するからでもある。

ブエノスアイレスの夏は30度を超えるが、ミクロセントロで働く男性は、ちゃんとスーツを着ている。半袖やワイシャツの袖を捲くり上げたりするのは紳士の身だしなみではない。
ワイシャツを着ない人は、シンカミサーダといって肉体労働者のことなのである。スーツを着てネクタイを締めているということは、エリートのユニホームのようなものである。

サッカーWカップのアルゼンチンチームの監督をご覧になったでしょうか?濃紺のスーツにカラーのワイシャツを着て、びしっと決めていましたね。
あれです。私は監督で、他のコーチングスタッフとは違うのだ。頭を使う仕事をしているのだということを誇示していることでもあるのです。

若者やアメリカやブラジルの観光客が、セントロのフロリダ通りをラフな服装で歩く姿には、心の中では眉をひそめ、laugh 笑っているのだ。
きちんとした服装をしていると、レストランとか、役所とか、色々な場所での取扱いが違うのである。それはジャンパー姿で、あるいはラフな恰好でこのような所に行ってみれば、扱いの仕方が違う、場合によってはお断りされてしまうことに気がつく筈である。

服装ばかりではない。乗っている車でも扱いが違うのである。ベンツやBMVで経済省や中央銀行に乗りつけると、守衛もフリーパスで中庭の一番よい駐車場に案内してくれる。なお、わが事務所では、運転手のマルセリーノは背が高く恰幅もよく一番スーツの着こなしがよいことを付け加えておこう。
ちなみに彼はバスク人、池野陽子さんの娘婿のバスク人同様ハンサムである。

身なりで人を判断することの他に、口にこそ表面きって現さないが、人の美醜、身体つきでも判断する。アルゼンチンには黒人がいないから、中国人(チーノ)に代表される東洋人、目がつり上がり小太りで背の低い人(ゴルド、バヒート)は、アルゼンチン人(スペイン・イタリア)の美的観点から評価されない。
とにかく外観、見かけが大事なのである。
(8・14 八柳)

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